「……トール、あのね。私、ルーアシェイア様に月下草の種を咲かせる方法を教えてもらったんだ」
「えっ?! 本当? それはすごい! 良かったね、ティナ!」
ティナの話を聞いたトールは、自分のことのように喜んでくれた。
「うん……でも、咲かせることが出来る場所の条件が難しいんだよね……。トールは清浄で聖気に満ちている場所って知ってる……?」
ティナはルーアシェイアから教えられた条件をトールに伝えた。それに栽培場所はトールに聞いた方が良いと言ったのもルーアシェイアだ。
それはきっと何かしらの理由があるのだと、ティナは思っている。
「……なるほどね。ちなみにティナは希望する場所があるの?」
「えっ? えっと、この森の近くの街の外れとか良いと思っているけど……。そんな場所ないよね?」
「そうだなぁ。場所はともかく、その条件で考えると神殿が当てはまるんじゃないかな、って思うんだけど」
「──あ!」
清浄で聖気が溢れるような地は、人の手が入っていない秘境のような場所だとティナは思い込んでいた。しかしよく考えてみると、トールが言うように神殿なら月下草の栽培に適していることに気がついたのだ。



