そして、普通の薬草と同じような値段で月下草を必要としている人たちに売り、売上金を孤児院に寄付しよう──など、色々と計画を立てていたのだ。
自分が生きていけるだけのお金は、両親が残してくれた遺産だけで十分すぎるほどある。
ティナは聖女の座を失った今でも、何かの形でこの世界に貢献したかった。
だからルーアシェイアならこの世界をよく知っているだろうし、適した場所を知っていると、ティナは思っていたのだが……。
《それは私ではなく、エーレンフリートの系譜を引く者に聞いた方が良いだろうな》
ルーアシェイアから返ってきた答えは、ティナの予想とはまったく違っていた。
「え? それは、どういう……」
《……ああ、とても良いタイミングだな》
ティナがルーアシェイアの言葉の意味を理解する前に、湖の周りを包んでいた空気が変化した。
まるで、固く閉じていた扉が開いたような、そんな感覚がした。と同時に──
「ティナっ!!」
──聞き覚えがある声が聞こえ、咄嗟に振り向いたティナの目に、ずっと恋焦がれていた人の姿が映る。
「……っ、トール……?」
自分が生きていけるだけのお金は、両親が残してくれた遺産だけで十分すぎるほどある。
ティナは聖女の座を失った今でも、何かの形でこの世界に貢献したかった。
だからルーアシェイアならこの世界をよく知っているだろうし、適した場所を知っていると、ティナは思っていたのだが……。
《それは私ではなく、エーレンフリートの系譜を引く者に聞いた方が良いだろうな》
ルーアシェイアから返ってきた答えは、ティナの予想とはまったく違っていた。
「え? それは、どういう……」
《……ああ、とても良いタイミングだな》
ティナがルーアシェイアの言葉の意味を理解する前に、湖の周りを包んでいた空気が変化した。
まるで、固く閉じていた扉が開いたような、そんな感覚がした。と同時に──
「ティナっ!!」
──聞き覚えがある声が聞こえ、咄嗟に振り向いたティナの目に、ずっと恋焦がれていた人の姿が映る。
「……っ、トール……?」



