精霊たちはテーブルに群がって、あれこれと料理を食べている。マナーなど一切知らない精霊たちは手掴みで食べているが、零さないよう丁寧に味わっているようだ。
《美味しい!! これが美味しいってことなのね!》
《こんな感覚初めて!》
《色んな味がするわ! 不思議ね!》
初めて食事をする精霊たちが甘味以外の味覚に驚いている。いつもはアシェルの実のような果物ばかり食べていたから、塩味や辛味などは新鮮なのかもしれない。
ちなみに周りを飛んでいる小さい精霊たちも料理の周りをふわふわと飛び回っている。
「あ、小さい精霊さんたちは料理を食べられないのかな?」
《あの子たちも食べているわよ?》
《すっごく美味しいって言っているわ!》
《とても喜んでいるわよ!》
ティナが精霊に聞いたところ、小さい精霊たちは料理から出る香りや湯気を吸い込むことで食事の代わりになるのだそうだ。
精霊たちの説明にティナはなるほど、と感心する。
「アウルム大丈夫? ご飯食べる?」
『…………ごはん……? 食べるー!』
ティナに抱っこされて落ち着いたのか、ご飯と聞いたアウルムの目に再び光が宿り始めた。
どうやらティナの料理を食べたいという欲望が、精霊たちのモフり攻撃で受けたダメージを回復させたようだ。
「よかった。たくさん食べてね」



