「あっ! 精霊王様のお名前がルーアシェイア様なんですね!」

《そうよ。ルーアシェイア様はラーシャルード様がお生みになられた、わたしたちの王の一人なのよ》

「──え……?」

 ティナは精霊の言葉に絶句する。何故なら、ラーシャルード教は精霊信仰を否定しているからだ。