『街に行くのー? ぼくも一緒に行くよー! ティナを守るのねー!』
「ふふ、有難うね。すごく心強いよ。じゃあ、明日一緒に街へ行こうか」
『わかったよー』
森から街へは転移魔法ですぐ移動できる。ノアがそれぞれに転移用魔法陣を設置していたのだ。
だから魔法を使えば歩いて一ヶ月はかかる距離も一瞬で着くから、森の奥に住んでいても全く不便さはない。
ティナは小屋へ戻ると、倉庫に保管していたカルキノスを取り出し、料理を作っていく。
「うーむ。深いコクと野菜の旨み……。このスープは絶品じゃな! おかわりじゃ!!」
『おいしいー! ぼくもおかわりたべたいよー!』
「はいはい、ちょっと待ってねー」
ティナの料理を喜んで食べてくれる二人の様子はとても微笑ましい。
そして穏やかな時間の流れを感じながら、ティナは自分がとても恵まれていることを実感する。だけど──。
ティナは夜空を見上げた。



