「我が国の慣例では王太子は婚姻、または婚約していることが条件となっております。第一王子であるフロレンツ殿下におきましては、アーデルハイト公爵令嬢と婚約されておりますが、トールヴァルド第二王子におかれましては、未だ婚約者がいらっしゃいません」
王太子がほぼ内定しているとは言え、婚約者がいなければ王太子となる資格はない。
これは王家の血が途絶えないための決まりであった。
「しかし幸いなことに、トールヴァルド殿下への求婚状が大量に送られております。一度これらの釣書や肖像画をご確認いただければ……」
大会議の進行役である議長が言葉を濁す。
何故なら、トールヴァルドには想いを寄せる相手がいると知らされているからだ。
しかし、その相手が見つからない以上、トールヴァルドにはその少女を諦めてもらうしかないだろう。
それにもしかすると求婚している令嬢や他国の姫を気にいるかもしれないと、閣僚たちは考えている。
「改めて再度宣言します。僕は王位継承権を放棄します。僕が伴侶として迎えたいのは一人だけです。彼女以外誰も必要ない」
王太子がほぼ内定しているとは言え、婚約者がいなければ王太子となる資格はない。
これは王家の血が途絶えないための決まりであった。
「しかし幸いなことに、トールヴァルド殿下への求婚状が大量に送られております。一度これらの釣書や肖像画をご確認いただければ……」
大会議の進行役である議長が言葉を濁す。
何故なら、トールヴァルドには想いを寄せる相手がいると知らされているからだ。
しかし、その相手が見つからない以上、トールヴァルドにはその少女を諦めてもらうしかないだろう。
それにもしかすると求婚している令嬢や他国の姫を気にいるかもしれないと、閣僚たちは考えている。
「改めて再度宣言します。僕は王位継承権を放棄します。僕が伴侶として迎えたいのは一人だけです。彼女以外誰も必要ない」