月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。

「あれっ?! 浮いてる?! すごいっ!! アウルムはホントにすごいねっ!!」

 よくよく見てみると、アウルムは地面スレスレのところを走っていた。まるで透明の靴でも履いているかのようだ。
 これなら、足跡がつかないから誰にも見つからないだろう。

『そうだよー。ぼくは上手だからー』

 ティナに褒められたアウルムはとても誇らしげだ。
 どうやらアウルムは翼がなくても少しだけなら身体を浮かせることが出来るらしい。