「ティナ良かったなぁ!! これからもよろしくな!!」

「難癖つけてくる奴がいたら言えよ! お仕置きしてやるからよ!」

「ティナちゃんおめでとう! 一緒にパーティー組みましょう!」

「今までよく頑張った! 王国を守ってくれてありがとう!!」

「これからは堂々と狩りに行けるな! いい狩場を教えてやるぜ!!」

 集まった冒険者達からお祝いされたティナは、嬉しさのあまり思わず涙ぐんでしまう。
 ずっと彼らはティナのことを可愛がってくれていた。きっと今までティナの置かれた境遇を心配してくれていたのだろう。

「晴れてティナが自由になったこの日を皆んなで祝おうではないか! 私の奢りだ、好きなだけ楽しむがいい!!」

「うおおおぉぉっ!! 流石ギルド長だぜ!!」

「野郎どもお祝いだーーー!! 酒持ってこいやぁ!!」

 ギルド長であるベルトルドが告げると同時に、冒険者達が歓喜の雄叫びを上げる。ギルド長公認で酒がたらふく飲めるのだ。こんな機会はめったに無い。

 ──そうして、ギルドに併設されている酒場で急遽ティナの冒険者入り祝いの宴が開かれ、冒険者達は夜遅くまで騒ぎ続けたのだった。