「……兄ちゃん、すげぇな! 従魔契約の仕事だけで食っていけるぜ! 転職するか?」
従魔契約を結ぶには、本来なら専門の魔術師に依頼するのだが、専門なだけあって依頼料はかなり高額だ。しかも三人掛かりで行使する魔法を一人でこなせるのだから、当然報酬は三倍になる。
「それはちょっと……。俺は冒険者のままでいいです」
「まあ、そりゃそうだわな! っていうか今冒険者やめられたら俺らが困っちまうわ!」
モルガンがガハハと笑いながらトールの肩をバシバシと叩いている。こう見えてモルガンはトールをとても気に入っているのだ。
「ちょっといいかしら? 私、出発する前にトールくんと話をしたいのだけれど」
モルガンの次はイロナが声を掛けてきた。他愛無い会話なら今まで何度も交わしてきたが、意外なことにトールとイロナがちゃんと話すのは今回が初めてのことだ。
「何でしょう?」
トールが不思議そうにイロナを見ると、彼女は袋をトールの前に差し出した。その袋は、占いに使うアルカナ文字が刻まれた石が入っている袋だ。
「この中から石を一つだけ選んでくれる?」
イロナに促され、トールは袋の中から石を一つ取り出し、彼女に手渡した。イロナはその石を見ると、納得するように頷いた。
「トールくんが選んだ石は<エイワズ>──死と再生・変化を司る石ね」
「えっ?! 死っ?!」
「…………」
イロナの言葉に反応したのはティナだった。
肝心のトールは驚きもせず、イロナの言葉の続きをじっと待っている。
従魔契約を結ぶには、本来なら専門の魔術師に依頼するのだが、専門なだけあって依頼料はかなり高額だ。しかも三人掛かりで行使する魔法を一人でこなせるのだから、当然報酬は三倍になる。
「それはちょっと……。俺は冒険者のままでいいです」
「まあ、そりゃそうだわな! っていうか今冒険者やめられたら俺らが困っちまうわ!」
モルガンがガハハと笑いながらトールの肩をバシバシと叩いている。こう見えてモルガンはトールをとても気に入っているのだ。
「ちょっといいかしら? 私、出発する前にトールくんと話をしたいのだけれど」
モルガンの次はイロナが声を掛けてきた。他愛無い会話なら今まで何度も交わしてきたが、意外なことにトールとイロナがちゃんと話すのは今回が初めてのことだ。
「何でしょう?」
トールが不思議そうにイロナを見ると、彼女は袋をトールの前に差し出した。その袋は、占いに使うアルカナ文字が刻まれた石が入っている袋だ。
「この中から石を一つだけ選んでくれる?」
イロナに促され、トールは袋の中から石を一つ取り出し、彼女に手渡した。イロナはその石を見ると、納得するように頷いた。
「トールくんが選んだ石は<エイワズ>──死と再生・変化を司る石ね」
「えっ?! 死っ?!」
「…………」
イロナの言葉に反応したのはティナだった。
肝心のトールは驚きもせず、イロナの言葉の続きをじっと待っている。



