怒りの波動が直撃した二人はその威圧に圧倒され、尻餅をついてしまう。
二人とも顔面は蒼白で、ガタガタと身体を恐怖で震わせている。
「……あ、ああ……っ!」
「ひぃ、ひぃいいいっ!!」
腐っても王子なのだろう、フレードリクは一般人であれば失神するほどの威圧にも、ギリギリ意識を保っていた。
アンネマリーという少女の方も、バカ王子が見初めただけあって能力は高いのだろう、まだ正気を保っている。
「貴様っ!! 自分が何をしたかわかっているのかっ!! もしクリスティナ様がいらっしゃらなければ、この国は──っ、んん?!」
フレードリクに怒鳴り散らかしていたオスカリウスの視界の端に、見覚えのある光を放つ物が映る。
「──っ?! そ、それは……っ!!! 何故お前がそれを持っているっ?!」
「あ、あわわ……っ、こ、これは……っ!!」
オスカリウスが見たのは、代々聖女のみが身に着けることを許された聖具、<聖女の腕輪>であった。
「答えろっ!!! さもなくばお前の腕を切り落とすっ!!!」
「──ひッ?! フ、フレードリク様がっ!! フレードリク様が私に……っ!!」
「嘘を付くなっ!!! その腕輪はそう簡単に外れるものではないっ!! 貴様ら、もしかして無理矢理腕輪を……っ!!!」
クリスティナを害して腕輪を手に入れたのかと、一瞬想像してしまったオスカリウスの身体から、更に怒気が膨れ上がる。
二人とも顔面は蒼白で、ガタガタと身体を恐怖で震わせている。
「……あ、ああ……っ!」
「ひぃ、ひぃいいいっ!!」
腐っても王子なのだろう、フレードリクは一般人であれば失神するほどの威圧にも、ギリギリ意識を保っていた。
アンネマリーという少女の方も、バカ王子が見初めただけあって能力は高いのだろう、まだ正気を保っている。
「貴様っ!! 自分が何をしたかわかっているのかっ!! もしクリスティナ様がいらっしゃらなければ、この国は──っ、んん?!」
フレードリクに怒鳴り散らかしていたオスカリウスの視界の端に、見覚えのある光を放つ物が映る。
「──っ?! そ、それは……っ!!! 何故お前がそれを持っているっ?!」
「あ、あわわ……っ、こ、これは……っ!!」
オスカリウスが見たのは、代々聖女のみが身に着けることを許された聖具、<聖女の腕輪>であった。
「答えろっ!!! さもなくばお前の腕を切り落とすっ!!!」
「──ひッ?! フ、フレードリク様がっ!! フレードリク様が私に……っ!!」
「嘘を付くなっ!!! その腕輪はそう簡単に外れるものではないっ!! 貴様ら、もしかして無理矢理腕輪を……っ!!!」
クリスティナを害して腕輪を手に入れたのかと、一瞬想像してしまったオスカリウスの身体から、更に怒気が膨れ上がる。



