「黒いから『ニゲル』……は安直かな。目の色で付けるなら『アウルム』だけど、角があるから『コルヌ』、それとも狼っぽいから『ルプス』?」
「え、えっと……?」
スラスラと名前候補を出すトールに、今度はティナが戸惑ってしまう。しかもトールが言った名前候補は古代語だ。よくそんなに覚えているな、とティナはトールの頭の良さに感心する。
「その中だったら『アウルム』かな? 響きがいいし」
「私も『アウルム』が良いわ! 確か『黄金』って意味よね。ぴったりじゃない!」
女子二人の意見に、魔物の子供の名前は「アウルム」に決定した。きっと異論は認められない。
「アウルム! これから名前はアウルムだからね!」
ティナが魔物の子供──アウルムに向かって言い聞かせる。
言葉がわかっているのかは不明だが、ただ嬉しそうにしっぽを振っているアウルムを見て、ティナはこれからいっぱい名前を呼んであげようと思う。
そうして何事もなく夜を過ごし朝になると、ティナはアネタにアウルムを紹介した。
「アウムー! アウムー!」
アネタはまだ上手く「アウルム」と言えないらしい。それでもアウルムを気に入ったのだろう、名前を呼んではアウルムの後を追いかけ回している。
そんなアネタをアウルムは嫌がるかと思いきや、意外と面倒見が良いのか仲間意識が芽生えたのか、アウルムはアネタを嫌がることなく相手している。
「え、えっと……?」
スラスラと名前候補を出すトールに、今度はティナが戸惑ってしまう。しかもトールが言った名前候補は古代語だ。よくそんなに覚えているな、とティナはトールの頭の良さに感心する。
「その中だったら『アウルム』かな? 響きがいいし」
「私も『アウルム』が良いわ! 確か『黄金』って意味よね。ぴったりじゃない!」
女子二人の意見に、魔物の子供の名前は「アウルム」に決定した。きっと異論は認められない。
「アウルム! これから名前はアウルムだからね!」
ティナが魔物の子供──アウルムに向かって言い聞かせる。
言葉がわかっているのかは不明だが、ただ嬉しそうにしっぽを振っているアウルムを見て、ティナはこれからいっぱい名前を呼んであげようと思う。
そうして何事もなく夜を過ごし朝になると、ティナはアネタにアウルムを紹介した。
「アウムー! アウムー!」
アネタはまだ上手く「アウルム」と言えないらしい。それでもアウルムを気に入ったのだろう、名前を呼んではアウルムの後を追いかけ回している。
そんなアネタをアウルムは嫌がるかと思いきや、意外と面倒見が良いのか仲間意識が芽生えたのか、アウルムはアネタを嫌がることなく相手している。



