星みたいな恋をしよう

オスカルは、白いパーカーの上にモスグリーンのリップストップジャケットを羽織り、黒のスリムチノパンを履いて、ブラウンのリアルレザーサイドゴアブーツを履いている。黙っていれば彼は華やかな顔立ちをしているため、道行く女性たちがチラチラとオスカルを見ていくのがわかった。

（オスカルさんって、こんなにかっこいい人だったっけ？）

何故か、突然絆の中に緊張が押し寄せてしまった。ただ、事件解決のために出かけるだけだというのに、電話で言われた「デート」という言葉が頭から離れない。絆の顔に、熱が集中していく。

（あたし、今、何を考えてーーー）

刹那、下を向いていた絆の視界に大きな影が映る。反射的に顔を上げると、そこにはオスカルがニコニコと笑いながら立っていた。

「おはよう、お姫様」

そう言い、オスカルは迷うことなく絆の頰にキスをする。周りからの視線がさらに集まり、絆は慌ててオスカルの胸板を押して離れた。

「い、いきなり何を！」