全くもうと絆の中に怒りが沸きつつも、オスカルに元気が戻ってよかったと心の片隅では思っている。
そんな気持ちには気付かないフリをして、絆は事件の資料をめくった。オスカルが概要を話し始める。
「事件が起きたのは三年前の七月二日、場所はミネソタのとある一軒家。その家はもう十年以上誰も住んでいない空き家で、肝試しにそこを訪れた大学生たちによって、遺体が発見されたんだ」
絆が資料をめくると、遺体の写真などが載せられている。遺体は毛布がかけられた状態で、クローゼットの中に入れられていた。
「絆はこの状況、どのようにプロファイリングする?」
オスカルがニッと笑いながら訊ねる。絆はただジッと、現場の写真や遺体の状況などを見た。数分後、絆はゆっくりと口を開く。
「……あたしは、この事件の犯人が被害者に対して申し訳ないという気持ちを抱いていると感じました」
「どうして?」
オスカルに訊ねられ、絆は写真の中の毛布を指差す。チョコレートブラウンの毛布の下には、遺体がある。
そんな気持ちには気付かないフリをして、絆は事件の資料をめくった。オスカルが概要を話し始める。
「事件が起きたのは三年前の七月二日、場所はミネソタのとある一軒家。その家はもう十年以上誰も住んでいない空き家で、肝試しにそこを訪れた大学生たちによって、遺体が発見されたんだ」
絆が資料をめくると、遺体の写真などが載せられている。遺体は毛布がかけられた状態で、クローゼットの中に入れられていた。
「絆はこの状況、どのようにプロファイリングする?」
オスカルがニッと笑いながら訊ねる。絆はただジッと、現場の写真や遺体の状況などを見た。数分後、絆はゆっくりと口を開く。
「……あたしは、この事件の犯人が被害者に対して申し訳ないという気持ちを抱いていると感じました」
「どうして?」
オスカルに訊ねられ、絆は写真の中の毛布を指差す。チョコレートブラウンの毛布の下には、遺体がある。


