星みたいな恋をしよう

「赤点を取っても女なんだから別にいいだろ?大学に行くわけじゃないし」

「そうそう。大学は俺だけが行くからさ。勉強したって無駄だって。家事だけしてろよ」

そう勝と一に言われるたびに、張り詰めた絆の心に傷が付いていく。まるでナイフで刺されたように心の傷口から血が流れていった。

休日も家事をするため、友達と遊びに行くことすらできなくなった。遊びに行こうとすると、「まだ家事終わってないだろ。俺たちの飯は?」と言われるのだ。友達とすら自由に遊べず、絆の心の中に怒りと悲しみが広がっていく。

「きちんと家事ができるかどうか、見てもらえ」

「お邪魔しま〜す!」

月に何度か、仕事終わりの勝が職場の同僚や後輩や先輩を家に連れて来る。この時間が絆は一番嫌いだった。お酒を用意したり、料理を用意したり、お客さんが帰るまで絆は休むことなく動かなくてはならないからだ。

「これ、味薄くない?」

「絆ちゃ〜ん、お酒入れて!お酒!」