調べてみてほしい、ということばを思い出して絆はトートバッグの中からスマホを取り出す。そして調べたのだが、絆の顔から引いた熱がまたぶり返すことになった。

赤いチューリップの花言葉は、「愛の告白」「真実の愛」。ピンクのチューリップの花言葉は、「愛の芽生え」「誠実な愛」。オレンジのチューリップの花言葉は、「照れ屋」。紫のチューリップの花言葉は「不滅の愛」だ。

「何なの、あの人……」

絆はゆっくりと息を吐いた。



その翌日、絆はアーサー教授に呼び出され、講義が終了した後、彼の部屋へと向かう。ドアをノックし、ドアを開けるとそこにはエマとジョージがいた。

「絆、久しぶり」

「お久しぶりです、絆さん!」

エマが手を振り、ジョージが嬉しそうにニコリと笑う。絆はペコリと頭を下げた後、頭の中にオスカルの顔が浮かび二人に言う。

「あの、オスカルさんを何とかしてほしいんですが……」

「それは無理」

「それは無理ですよ」