星みたいな恋をしよう

絆の口からハッと息が出る。思わず懐かしい人の名前を呟くところだった。

「絆?」

オスカルに名前を呼ばれ、絆は「何でもありません」と言いシートベルトをつける。一瞬潤んでしまった瞳は窓の外に向け、オスカルの顔は見ないようにした。彼は全てを見透かしてしまうような気がするからだ。

心の中がザワザワとうるさい。シートベルトに触れながら、絆は今日の夜は星を見ようと決めた。どんなに悲しくても、どんなに落ち着かなくても、いつだって夜空を見上げれば心を落ち着かせることができた。

「そういえば、絆は天体観測が好きなんだっけ?この時期にはどんな星が見えるの?」

運転をしながらオスカルが訊ねる。オスカルは、乱暴に強引に踏み込んでくるのではなく、優しく相手の心を読み取り侵入してくる。相手の好きなものを見つけることが彼は得意だ。

「どうして、天体観測が好きだとわかったんですか?エマ捜査官でも聞いたんですか?」