「相沢…頼む。あっち行ってくれ」


蓮が声を震わせながら言い、あたしの隣を指した。


…あたしの隣に深波を座らせようとしている?



「何だぁ、如月。お前はそんなに俺の事が好きだったのか」


「もう意味分からん!何でそうなるんだ!俺はノーマルだ!」



蓮はワザとノーマルの部分を強調させる。



「はぁ?みいちゃんと付き合ってながらも、自分はノーマルと主張するのか。」


…な…ッ!


それ、どういう意味よ!


あたしは深波をキッと睨みつけた。


「……確かに、そうだな」


蓮は初めて深波の考えに同意を示した。



「そこで同意する!?普通は、反論すべきでしょ!」


あたしがそう言うと、深波と蓮は顔を見合わせて鼻で笑った。



「反論すべき点が見つからない」


もーーっ。


あたしは蓮の頭をメニュー表で何度も何度も殴った。


そんな蓮とあたしを見て、深波は馬鹿笑いをする。



彼もまた、純粋に光に満ち溢れている。



……あんなに、性悪だったくせに!