「あたし…、ここで如月君を初めてみたんです。彼、学校にはあまり来ませんから。」


花坂さんは、あたしを誘導するかのようにあたしの一歩前を歩く。


「最初は、人を平気で殴って最悪な不良少年だなって…。軽蔑した目で彼を見てたんですよ。
だけど、如月君…ある日、誰もいない公園で一人で泣いてたんです」


蓮の明かされる過去…。


すべての真実が知りたかった。


「…知ってました?如月くんの親、再婚してるんですよ。それで、家族と上手くいかなかったらしいんです…。それで泣いてたんだと思います」


蓮の親って…

再婚してたんだ…。


花坂さんは、ため息をついた。


「だから泣いている姿を見て…、助けたい…って思ったんです…。そして同時に、好きって気持ちが芽生えました。
如月君って、人に涙を絶対に見せないんです。だから…あたしはずっと後姿を、見つめているだけだったんです。

だけど」


花坂さんは、視線をあたしにへと向けた。


「雪村さんは、違った…。」


花坂さんは、どこまでも続く広い空をただ眺めていた。