大型連休が終わり、平日の朝を迎えてる。

 私の枕元で目覚まし時計が鳴り響き、いつもの朝が来た。

 手を伸ばし、私は寝ぼけ目で目覚ましを止める。


「あついっ!なに?」


 ベッドで寝ていた私の布団に、奈緒くんが入り込んで背後から抱きついてる。

 毎日こんな調子でバックハグ体制、いいかげんにしてほしいよ。


 そして、いつもの決まり文句を言ってくる。


「姫乃、どうしていつも俺の布団に入ってくるんだ。暑いだろ……」


 いやいや、私の布団に入り込んでるの、奈緒くんだから。

 パンツにTシャツ姿で言われても、説得力がない。

 どうでもいいから、早く起きてほしいのだけど。


「遅刻しても知らないからね」


「うわっ、遅刻とかめんどくせぇ……」