赤い特攻服に身を包み、金髪サイドテールの姿をみんなに見せる。

 そして、深々と頭を下げた。


「自分勝手な行動をする私を、助けてくれるなんて……」


 顔を上げ、ヘッドライトに照らされた私を優しい瞳でみんなが見つめてる。


「私は……」


 感情が溢れ、私の目尻からポロポロと涙が流れ落ちる。

 頬をつたって落ちていく涙を、何度も手の甲でぬぐった。

 でも、あふれ出る涙は止まらないよ……


「一人じゃなかった……」


 目立たないように学校生活を送り、空気になる。

 透明人間だった私は、過去の話し。

 私は今、初代総長で特攻の姫。


 腕組みをして仁王立ち、ヘッドライトに浮かぶ特攻服姿のシルエット。



 その背中には、初代総長の文字が……