昼休みに入って、クラスメイトの食事が終わろうとしてた時。

 廊下がザワザワしていることに気づいた。


「どうしたんだろう」


 私は隣の席に座る奈緒くんに声をかけた。

 お母さんに持たされた手作り弁当を食べ、満足した表情で私の話を聞いてる。


「俺は何も知らんけど」


「だよね」


「それより姫乃、お前そんな軽い食事ばっかりなのか?」


 私の昼食はサンドイッチと紙パックに入ったコーヒー牛乳。

 食が細いので、昼も少ない量で十分満足だった。


「だから、こんなにウエスト細いのか」


 手を伸ばしてきた奈緒くんが、私の制服の上からお腹をさすってる。

 クラスメイトが周りにいる前で、いきなり何をするのよ!

 ここは教室で、家じゃないんだからね!


「やっぱ、細いよな」


 まださわってるよ。


 奈緒くんは、周りの目が気にならないのかな……