「この地味子と、はっちーが幼なじみですって?」


 奈緒くんのことを馴れ馴れしく、はっちー、と呼ぶカーストの子たち。


「小学生の時に俺が転校して、三年ぶりに再会した」


「三年間、一度も会わなかったっていうわけぇ?」


「そうだな……」


「隣の席に座ってても、地味子の姿だから幼なじみだって気づかなかったの!?」


「……」


 カーストの子たちが言い放った言葉を聞いて、口を閉じる奈緒くん。

 私は黙って聞いてるだけ、何も言い返せない。

 ひさしぶりに再会した幼なじみに、悲しい思いをさせる。


 私は口を噤み、唇を振るわせてるだけ。

 その姿を見た奈緒くんが、凜とした表情で言う。


「なんだよ地味子って、姫乃は可愛いぜ?」


 奈緒くんの言葉を聞いて、カーストの子たちが絶句した。



 一方の私は……恥ずかしくて顔が真っ赤になってる……