エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

「あなたもそうよ。生徒会のお仕事を三年間、立派に勤め上げたじゃない」

 同じことを母も言ってくれる。

 でも外からそう言われるのはくすぐったい。

 自分は会長なんて立派な役にはならなかったのだから。

「そ、そう……かな」

 なので返事は少しはにかんだ。

 やり遂げたことはその通りで、それはきっと誇っていいところなのだと思いつつも、ちょっとくすぐったい。

「そうですとも。それに今も同じ。和ちゃんを育てながら、立派にお仕事までしてる」

 力強く言い切られた。

 そしてそのあと続いたことに、梓の目がもう一度、丸くなった。

 母の言葉はきっぱりしていて、でもとても優しかった。

 梓の頑張りを認め、成果が出ていると言ってくれる言葉なのだ。

「その行動力を、もっと信じていいと思うの」

 優しく目元を緩め、そう言ってくれた。

 とくとくと梓の胸の鼓動が速くなっていく。

 喉に熱いものが込み上げた。

 自分はきっと、思っていたより頑張っていたのだ。

 さらに、その頑張りにより、なにかを成せていたのだ。

 さらにさらに、そのことはきっと、自分で自分を褒めてあげていい。

 認めて、信じてあげていいのだ。