エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 梓の胸の中に突き刺さるような言葉だった。

 なのに自分には和を抱きしめて、謝るしかできない。

 なんて無力なのか。

 それどころか、なんて酷い仕打ちをしてしまっているのか。

「ごめん……ごめんね」

 そう繰り返すしかなかった。

 和はしばらく泣きじゃくっていたけれど、もう夜だ。

 昼間、幼稚園に行ってたくさん遊んだうえに、夕方のあの事件もある。

 子どもにとってもキャパオーバーだったに違いない。

 そのうち寝入ってしまった。

 梓はそれを感じ取って、そっと和を離した。顔を覗き込む。

 あれほどわんわん泣いたのだ、頬は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

 その様子にまた胸が痛むのを感じながら、梓は手を伸ばして、その頬を拭った。