エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 梓が呆然と動けずにいる間に、美穂はどさっと倒れ込んでいた。黒髪が地面に散らばる。

 うめきながら、左手を押さえている。

 なにか、殴られたような様子だった。

「和!」

 その腕から、和臣が和を勢いよく浚い、捕まえる。

 そこでようやく梓は、鈍い音を立てた和臣が、美穂と和の前まで移動していたことに気付いた。

 そのくらい、一瞬の出来事だったのだ。

「ぱ、……パ……」

 和臣の腕にしっかり収まった和は、か細い声を出した。

 胸をきつく捕まえられていたために、苦しかったというような声だ。

 しかしその声こそが、梓を覚醒させた。

 ハッとした次には、駆けだしていた。

 二人のそばまで行き、和臣の抱くのと逆側から和に抱きつく。

「和……、のどかっ……!」