エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 子どもの足とはいえ、数メートルしかないのだし、美穂の両手は塞がっている。

 美穂はためらったに違いない。

 穂住に攻撃などできないに決まっている。

 かといって、スタンガンを使うのも軽い気持ちでできるものか。

 ためらった、一瞬。

 ガッ、と穂住が美穂の肩に組み付いていた。

 美穂の体が揺らぐ。

 倒れこそしなかったものの、バランスは確かに崩れた。

 その隙だった。

「悪いな……っ、許せ!」

 ガッ、と鈍い音が響いた。

 なんの音かもわからなかった。

 なにかを殴ったような音だとしか、梓の耳には届かない。

「ぐっ!?」

 詰まった悲鳴が上がる。

 次には、ガシャン、と金属が落ちる音。