エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

「もうたくさんなのよ! 私に関わらないで! あんたたちのことなんて忘れて過ごしてたのに……、どうして目の前に現れるのよ! 酷いじゃない! 最低よ!」

 美穂が顔を歪めて、吐き捨てるように言うのが見えた。

 息を呑んだ和臣。

 彼はすぐ意味を理解しただろうが、混乱して凍り付いた梓にはまったくわからなかった。

 ただ、理不尽にしか聞こえなかった。

 膠着(こうちゃく)状態に陥ったその場。

 不意にその空気が破れた。

 動いたのは和臣ではない。

 穂住だ。

「ねえちゃん……やめて……!」

 たっ、と走り出す。

 彼もまた悲痛な声だった。

「来るんじゃないの!」

 想定外だったらしく、一瞬、ハッとした美穂の顔が歪んだ。

「いやだ! こんなねえちゃん……、いやなんだ!」

 穂住は聞き入れなかった。