警察といっても色々あるのだ。

 確かに街中にいるおまわりさんだって、交番勤務とか、白バイとか、役割がある。

 それならそれぞれ学ぶことも違うのだろう。

「だが、本当に時間がかかりすぎた。本当に悪かっ……」

 和臣は四年という時間に引け目があるのだろう。

 謝りかけたけれど、梓は途中でそれを遮った。

「ううん、謝らないで」

 だって和臣の気持ちを考えたら、とても責めることなどできはしない。

 仕事のかたわら、人探しをするなんて、想像するだけで大変なことである。

 しかも和臣の仕事はSP。

 普段から忙しいのだし、職務内容だって激務。

 当時まだ駆け出しだった和臣は、梓と付き合っていた頃だって、朝早くから出勤する日があった。

 さらに、休みだって不定期だ。

 そんな中でも、合間を縫って、自分たちを探してくれた。

 気持ちの面でも、四年の間、どんなにもどかしかっただろう。辛かっただろう。

 それでも、諦めないで自分たちを探してくれて……ついに見つけ出した。

 梓と和のことを、とても大切に想ってくれているから、成し遂げられたことだ。

 わかっているから、責めるどころか、すべてが解決し、あるべきところへ収まった今では、感謝しかない。

「そうか?」

 梓が笑顔と穏やかな声だったから、和臣はすぐに申し訳ないという顔を引っ込めて、そこで終わった。

「だが、あのときがあったから今がある。梓に再会できて本当に良かった」

 代わりに違うことを言った。とても優しい言葉だ。