「じゃあ……柄はどれにする?」

「これはどうだろう? クローバー」

 梓が尋ねたそれには、緑のクローバーがプリントされたシャツを差し出された。

 かわいらしく、元気いっぱいのそれに、梓の顔は、ぱっと明るくなってしまう。

「素敵! 幸せがやってきそうだね」

 話し合いながら、色々手に取ってみる。

 サイズは困ることがないのですぐ決まった。

 和はぐんぐん成長している真っ最中なので、サイズもすぐに変わってしまうのだけど、これはゆったりしているタイプだから、比較的長く着られそうかな、と梓は思った。

「和とママは同じ色がいいかな」

「うーん、それならパパも一緒がいいよ」

「そっか、それなら色は三人別々にして……」

 悩みつつ、話し合いながら決めていく。

 最終的に決めた三枚のシャツ。

 プリントは同じだが、入っている位置も大きさも、生地の色も、サイズも全部違う。

 でもお揃いとひと目でわかる。