エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 じり、と後ずさった。

 が、次の行動は誰にとっても意外なものだった。

 男の子がばっと身をひるがえして駆けていった先は、幼稚園の中ではなかったのだから。

「ねえちゃん……! うさぎのパパが怒るぅ!」

(ねえちゃん……?)

 たたっと男の子が駆けていく先を視線で追って……梓は違う意味で凍り付いた。

 だって、そこに立っているのは見覚えのある人物だったのだから。

「……うちの子に文句、つけないでくれる?」

 男の子を抱き留めたのは女性だった。

 眉を寄せて顔をしかめ、不快だと言わんばかりの声で言った彼女。

「……美穂!? なんで、こんな、ところに」

 立ち上がった和臣。

 彼女……何故かこのようなところにいる美穂を見て、動揺した顔になる。

 梓だって同じだった。

 こんなところで再会するなんて思わなかった。


 この子のママ?
 いや、この子は『ねえちゃん』と呼んだ。
 それなら……?