エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 そのあとは【ゆずりは】に向かい、オーナーや店長、一緒に働いていたスタッフにも挨拶した。

 皆、懐かしがって、お土産も喜んで受け取ってくれたものだ。

 次には幼稚園に向かった。

 和が一年と少し通った幼稚園。

 週末なので、ひとは少なかった。

 それでも曜日関わらず働く親から子を預かるために、小規模だが保育士と園児がいるのだった。

 やはり連絡していたので、元担任の保育士の先生と、それから何人かの和の友達に会うことができた。

 和はこの幼稚園で一番仲の良かった結花と久しぶりに会えて、楽しく話をしていて、その様子を見て、やはり胸を熱くした梓だった。

「梓と和の過ごした時間を垣間見れたようで、嬉しかったな」

 短かったが挨拶回りが終わり、三人で車に戻って再出発してから、和臣が言った。

「そう言ってもらえると、嬉しいな」

 梓は微笑で答える。