エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 どきん、どきん、と鳴る心臓の中に、ぞくっとする感覚が混ざりだした。

 キスはまるで永遠のように続いた。

 しかしそのうちに、すっと離される。

 でも不安はない。

 このあとがあるためのものだから。

「……行こうか」

 和臣がその通りのことを言う。

 体を引き、体勢を立て直して、梓の腰の下へ腕を差し込んだ。

 ひょいと抱き上げてしまう。

 まだそれほど慣れていない梓はちょっと戸惑ったけれど、腕を伸ばして、和臣の首元に絡めた。

 梓のその仕草に、ふ、と小さく笑って、梓を抱えた和臣は静かに、一室へ歩いていく。