エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 頷いた和臣に、椅子を降りた和が近付いていく。

 和臣は笑みを浮かべて、その和の腰に腕を回して抱き寄せた。

「ダリアっていうの! きれい~」

「綺麗だよな。和はどの色が好きだ?」

 二人は庭園がよく見える柵へ向かっていった。

 梓も席を立ち、そのうしろへついていく。

 自分が何気なく贈ったプレゼント。

 なのに和臣はずっと大切にしてくれていたのだという。

 それどころか、もっと素敵なものに作り替えて、こうして二人の愛の証である和に贈ってくれた。

 このひとと一生添い遂げられるなんて、なんて幸せなんだろう。

 梓は噛み締めてしまった。

 庭園に大きく咲いたダリアの花たち。

 まるで梓たちにある幸せが、形になって咲き誇っているようだった。