エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

「素敵だね。和臣さん、和にもありがとう」

 梓も身を乗り出して、それを見つめた。

 ブレスレットも、和の輝く瞳も、梓の目には、なにより美しいものに見えた。

「いいや、和にも約束のものを渡したかったからね。でも、指輪だとまだ危ないかと思って」

 お礼を言うと、和臣は当たり前だというように、目元を緩めて微笑んだ。

 確かに和の年齢で指輪は、たとえおもちゃであっても、なくしたり、誤飲をしてしまったりという可能性が完全になくなり切らない。

 よって大きめの素材でできたブレスレットなのだろう。

 そういうところも気の回るひとなのだ。

 梓はそこにも感動してしまった。

 このブレスレット、どう見ても大人向けではないが、かといっておもちゃにも見えない。

 どういうところで作ってもらったんだろう、と不思議に思った梓だったが、すぐに答えを知ることになる。