エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 ちょっと目を見張ってしまった。

 確かに夫婦になるなら、敬語というのは少々距離があることだ。

 でもなにしろ高校時代から、年上であるほかにも、目上の存在だったのだ。

 ずっと敬語だったし、すぐにできるだろうか、と思った。

「……ええ、あ、うん……」

 よっておろおろしてしまって、その様子は何故か和臣を笑わせてしまったようだ。

「少しずつでいい。でも、もう後輩でもなんでもないんだ。だから」

 口元に手をやり、軽くくすっと笑いながら言ってくれる和臣。

 梓の胸が、とくんと高鳴った。

 本当に関係が変わるのだ。

 特別な関係になるのだ。

 そう実感できて、梓は決めた。

 言葉ひとつすら大切にしてくれる和臣。

 自分もそういう小さなことからでも、形としてはじめていきたいと。