エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 きっとそれは、和臣なりの線引きだったのだろう。

 梓と夫婦になり、和の父親になる。

 その未来が現実になるから。

 今なら呼ぶのに相応しいと思ってくれたのだ。

 夫婦になれる。

 両親にもなれる。

 それ以外にも、和臣の言葉ひとつにすら表れる誠実さにも嬉しくなってしまい、梓の目元はいつの間にかほころんでいた。

 涙で濡れてしまっているけれど、幸せの笑みが、顔いっぱいに広がる。

「……はい」

 二人の……いや、三人の未来。

 きっと素敵なものになる。

 確信があった。

 長いすれ違いだった。

 時間にすれば、実に四年以上だ。

 でもこうしてまた再開し、修復し、またはじめることができる。

 なんと素晴らしいことだろう。

 梓は強く包まれる手のあたたかさからそれを噛み締めた。

 もうずっと、この手を離さない。

 梓からだけではなく、和臣からもきっとそうだ。

 まるで思考を読んだように、和臣は身を乗り出して、梓の近くでそっと言ってくれた。

「もう絶対に離さないから」