「美穂とは、梓と付き合う前に別れたって話はしたよな」
それは既に聞いていた話だった。
そもそものはじまり、大人になって再会してから付き合うことになったのは、和臣が『ずっと付き合っていた美穂と別れた』と話したからだ。
そうでなくては、いくら憧れていたひとで、高校時代片想いをしていて、再会してすぐ惹かれた相手だとしても、付き合うわけにはいかなかった。
梓としてもそう思うし、和臣も二股なんてするひとではない。
実は別れていなかったのではないか、などとは疑ってはいなかった。
「だが美穂はまだ俺に気持ちがあったみたいで……一時期、しばらく婚約関係だったんだが、それをはっきり解消できていなかったのを逆手に取ったみたいなんだ」
「……そう、だったんですね……」
言われたことには、少し胸が痛んだ。
婚約をするくらい好きだったのだ。
きっと結婚が念頭にあった時期もあったのだろう。
どうしてそこから別れに至ったのかというのは、梓に聞ける部分ではない。
和臣と、そして美穂の問題だ。
それは既に聞いていた話だった。
そもそものはじまり、大人になって再会してから付き合うことになったのは、和臣が『ずっと付き合っていた美穂と別れた』と話したからだ。
そうでなくては、いくら憧れていたひとで、高校時代片想いをしていて、再会してすぐ惹かれた相手だとしても、付き合うわけにはいかなかった。
梓としてもそう思うし、和臣も二股なんてするひとではない。
実は別れていなかったのではないか、などとは疑ってはいなかった。
「だが美穂はまだ俺に気持ちがあったみたいで……一時期、しばらく婚約関係だったんだが、それをはっきり解消できていなかったのを逆手に取ったみたいなんだ」
「……そう、だったんですね……」
言われたことには、少し胸が痛んだ。
婚約をするくらい好きだったのだ。
きっと結婚が念頭にあった時期もあったのだろう。
どうしてそこから別れに至ったのかというのは、梓に聞ける部分ではない。
和臣と、そして美穂の問題だ。



