エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

「だから、美穂が梓にそんなふうに言ったのは、脅しの意味が大きかったんだろうな。実際に『俺を奪い返せる』と思っていたかまではわからないが……」

 それがすべてだった。

 美穂の行動や言葉の意味。

 ようやく知った梓は反省した。

 美穂の言葉に動揺したのはあるが、自分は和臣のことだけではなく、警視総監という人物すら、疑ってしまったにも等しいのだ。

「だが、梓がそれでショックを受けて、あの行動を決めたのは仕方がないことだ。梓が優しくて、よくひとを思いやる性格なのは知っている。付き合ってからもそうだが、高校時代、生徒会でもずっと見ていたんだから」

 梓の目が丸くなった。

 今度は胸を打つどころではない。

 心臓から発火したかと思うほど、胸が熱くなる。

 自分のことを見ていてくれた。

 そこから行動を推察できるくらいに、見てくれていたのだ。

 ……もっと和臣を信じるべきだった。

 深い後悔がそこから湧いてきた。