エリートSPはようやく見つけたママと娘をとろ甘溺愛で離さない

 意外な否定に、梓は思わず顔を上げていた。

 自分から話をはじめてから初めて、和臣の顔が目に映った。

 痛みを抱えているような顔をしていた。

 歪んでいるのとは違うが、どこかが痛む。

 そんな表情だ。

 その痛みはきっと……梓が抱いているところと同じだろう。

「あの子が梓のお腹に宿ったことは、すまないが計画的じゃなかった。避妊が完璧じゃなかったんだろうな。そこもすまないが」

「いえ……」

 今度は和臣が話をはじめる。

 梓はその点についてはひとまず否定をした。

 和臣がそのまま続けた。

「だから、誰にもわからなかった。俺にも、梓にも。父親がいない家庭にしてしまったのは結果的にという形だと思う。それでも非があるなら、それは俺にもあるんだ」

 梓の目が丸くなる。

 そんなふうに言ってもらえるとは思わなかった。