そっと、莉央の耳からイヤホンを回収する蓮は「──どうだった?」っと優しく問いかける。


莉央『可愛かったっ!見せてくれてありがとう、蓮くんっ!』


 っと、蓮に笑顔を向けてから莉央はあることに気が付く。

莉央『あれ?後ろにいた、怖い人達は?』


 つい先程までいた、ヤンキー集団の姿が無くなっていることに気が付き蓮に尋ねてみる


蓮「─ん?誰か居たっけ?知らない…ってか、順番来たみたい。莉央ちゃんどれにする?」

莉央(…帰ったのかな?まぁいいか、)
 『あー・・・じゃあ、イチゴのカスタードのやつにする!』

蓮「ん、りょーかい…」


 莉央がカバンから財布を取り出して、お金を払おうとした時にはもう既に蓮によって支払いが済まされている


莉央『れ、蓮くん…いいよっ!おかね、』

蓮「いーんだよ、だって俺…莉央ちゃんとデートするため以外にお金の使い道、無いから」


 蓮のその一言に、莉央は顔を真っ赤に染めて何も言えなくなってしまう。


蓮「──はい、クレープ。お待たせ」


 そう言って笑う蓮を見て、またひとつ好きが更新された…と莉央は胸を熱くする。