蓮「──莉央ちゃん、いい?」

 そっと、優しく莉央の肌に触れる蓮。

莉央『うん─・・・いいよ、』


 蓮くんが莉央のことを求める度に、莉央は幸せを感じて涙が零れそうになる。


蓮「──りおっ、」


 って…何度も蓮が莉央の名前を呼ぶ度に、彼に近付けた気がしてもっと好きになる莉央



 自分だけが彼の"本当の姿"を知っているつもりだった。キスをする前に眼鏡を外すところも、肌に触れる温かい手も、何度も何度も名前を呼んでくれる優しい声も─…全部、



莉央だけが知っている、速水 蓮なのだと
───そう、思っていたはずなのに。