明日翔くんの求愛行動は間違っている



「ほら、じっとしてろ。
 俺のネクタイが巻けないだろ?」


「……ん?
 ……ネクタイ?」


「はい、結べた。
 オマエは俺のものっていう
 マーキングだからな。

 毎日俺のネクタイを首に巻いて
 学校に来いよ」



「……あっ……うん……
 …………………………
 ……ん?」




 満足そうに微笑む明日翔くんから

 視線を自分の胸元に移す。


 女子用の赤いリボンの代わりに

 黄色いネクタイが

 膨らみがほぼない胸の谷間に

 垂れている。



 これって……

 明日翔くんのネクタイだ!


 私は今、大好きな人の物を

 身に着けているってこと?


 どどど……どうしよう。


 嬉しくてたまらないよぉぉぉ。


 2本の三つ編みを揺らしながら

 お花畑でスキップしたいくらい。


 勝手に心が踊っちゃう。