「あっ、別に変な意味とかじゃないよ。
変な意味って
逆に何なんだって感じだよね……
ごめん、僕
何言ってるんだろう……」
「落ち着いて、成瀬くん」
「みんなには聞かれたくない話だから
雛形さん、椅子に座ってくれる?」
言われるがまま
私は自分の席に腰を下ろした。
隣に座る成瀬くんが
私の耳に顔を近づける。
「実は……僕の母さんが……
劇団で座長をやっているんだ」
「そうなの?」
私は軽く驚いちゃった。
成瀬くんはおっとり系男子。
人前に立つのが苦手そう。
それなのに、成瀬くんのお母さんは
お芝居をしていて。
団員をまとめ上げ、引っ張っていく
責任重大な座長を務めているなんて。
想像できないなぁ。
成瀬くんママ、尊敬だよ。
でもなんでいきなり
私にそんな話を?



