明日翔くんの求愛行動は間違っている


「先生、俺の席ってどこですか?」


「鋭利くんの席は、一番後ろ。
 あの空いてる席に座ってくれ」


「窓際の一番後ろ? マジで?
 すっげー特等席じゃん」


「人気者は教室の隅に座ってもらわんと
 授業が進まんからな」



 首を左に向ける私。


 確かに、通路を挟んで

 私の左側にある机とイスは

 いつも寂しそうに佇んでいるけれど……



 ……って。


 ひぃあぃ?

 明日翔くんの席が……私の隣??


 それはダメだよ。


 2メートル以内に

 推しがいらっしゃるなんて。


 授業に集中できるわけないもん。


 心臓がバクバクしすぎて

 英単語の一つも、覚えられないと思う。