明日翔くんの求愛行動は間違っている



「じゃあ、改めて。
 鋭利くん、挨拶をしてくれるかな?」


「はい」



 明日翔くんは黒板前の一段高く

 なっているところにのぼると


 逆ピースを顔の横にくっつけ


 「チース!」



 廊下で私を睨んでいた彼と

 同一人物とは思えないほどの

 無邪気な笑顔を浮かべている。


 

「みんな、俺のこと知ってる?」


 コンサートのトークコーナーのような

 ハテナが飛んできた。


 これには女子だけじゃなく

 男子もハイテンションで


「もちろん知ってる!」の大合唱。



「じゃあ俺が誰なのか、みんなで答えてよ。
 いくぜ、せ~の!」


「ヴァンピの~ 
 エイリ アスカくん~!」


「当ったり~!
 オマエら、ノリ良いなぁ。
 マジで最高じゃん!」