「お願いだ。
俺の運命の恋
みんなに祝福して欲しい」
金色の髪で顔が見えなくなるくらい
深く頭を下げた明日翔くん。
客席のみんなは驚きすぎて
声をのどに詰まらせている。
テレビの中のアイドル明日翔くんは
絶対に頭を下げない
俺様系ヤンチャBoy。
それなのに今は
ステージの中央に立って
紳士のように頭を下げている。
彼の誠実さに
戸惑いを隠せない人たちは
「推しに彼女がいるなんて
悲しすぎて、受け入れられないよ……」
「でも明日翔くんには
幸せになってもらいたいし……」
推しへの恋心と
ハッピーでいて欲しい気持ちの
折り合いがつけられず
顔をゆがませながら
必死に葛藤をしている。



