明日翔くんと両想いになれたのは
嬉しいよ。すっごくね。
でも……
明日翔くんの熱狂的ファンの子は
この高校に数えきれないほど
いるわけで……
彼女たちからしたら私は
推しを奪った泥棒ねこ。
嫌われないはずがない。
怖さで芯から震えだした、私の体。
私の顔には
マンガのような絶望たて線が
ビッシリ入っていると思う。
明日翔くんは
私の闇の感情に気づいたみたい。
「花湖は、何も心配しなくていいから」
私の不安を取り払うように
優しく私の頭をポンポンすると
タタタと階段を降りていった。
ヴァンピメンバー3人が待つ
広いステージ。
明日翔くんはステージにあがると
男らしい声をマイクにのせた。



