明日翔くんの求愛行動は間違っている



「困りましたねぇ。

 明日翔はこうと決めたら
 なかなか折れてくれない
 頑固者ですし……」


 策が尽きた様子で

 おでこに手を当てたノエルさん。



 今度は総魔さんが

 明日翔くんのところまで

 ガツガツと近づいていく。


 
「じゃあ、俺が奪っちゃおっかなぁ~」



「何を?」



「明日翔が8年も片思いしてる
 特別な女をだよ」



「はぁぁぁぁ? 
 そそそ…総魔
 なっな……何、言っちゃってるわけ?」



「お~い!
 一途な明日翔に、愛されまくってる女子。
 この客席の中にいるんだろ?

 俺が今から
 オマエのことを口説き落とすから
 手を上げてくれない?」


 客席を埋め尽くす全生徒が、ざわめきだした。


「明日翔くんの好きな子がいるの?」

「私じゃないよね?」

「誰だれ?」


 犯人でも探すかのように

 みんな講堂内をキョロキョロキョロ。




 それってもしかして……

 私のことなのでは?!