「口に両手を当てて。
オロオロって体揺らして。
花湖、どうした?」
「アイドルをしている
生・明日翔くんにトキメキすぎて
私、ライブを最後まで
見ていられないかも……」
明日翔くんの麗しさに
心臓がもたなそう。
「途中でキュン死しちったら
後始末は頼むね、沙織ちゃん」
「アハハ~
花湖の瞳の中に、ハートが見えるよ。
明日翔くんに心を射抜かれすぎでしょ」
「だってだって
本当にカッコ良すぎなんだもん」
「まぁ~、教室にいる時との
ギャップがありすぎだよね。
高校では自己流で
ブレザーの制服を着崩している
明日翔くんが
今は白いタキシードを
大人っぽく着こなして
スポットライトの下で
アイドル顔を決め込んでるって。
あいつ、ステージの上で
客席をキョロキョロ見すぎじゃない?
絶対に花湖のこと、探してるよね」



