明日翔くんの求愛行動は間違っている



 真っ暗な会場に浮かび上がる

 数えきれないほどのペンライトの光。

 

 赤・緑・紫・黄色・マーブル。


 客席に座る生徒たちは

 自分の推しのカラーを選んで

 リンゴ型のペンライトを光らせている。



 私は黄色く光らせたペンライトを

 自分の胸に押し当てた。



 講堂に流れ出した

 ゆったりとしたメロディー。



 真っ暗な天井はまるで

 イルミネーション用のスクリーンみたい。


 ライトで彩られた大きな星が4つ

 流れ星のように、天井を飛び交っている。



 大人気アイドルが

 登場しそうな期待感で

 ざわつき始める生徒たち。


 みんなが立ち上がり

 どんどんテンポが早くなる音楽に合わせ

 ノリノリでペンライトを振っている。



 私も振らなきゃ。


 ――明日翔くんの大ファンです!


 この気持ちが、少しでも本人に

 伝わって欲しいから。